聊斎志異

 角川文庫聊斎志異第一巻第一話を読むと、註の1番目に「猪婆竜」という語が、2番目に「女郎」という語が出て来ます。
 猪婆竜とは俗称鼉竜 (だりゅう) とも呼ばれ、後足に水掻きの有る化け物で、要するに揚子江鰐が化けた物ですね。
 女郎とは白居易の詩の中に「心乃女中郎」と出て来る、一口に言ってアマゾネスですね。此句は白居易の「和李勢女」という詩に在ります。此詩の全体は
http://www.haoshici.com/Baijuyi6171.html
に、簡体字繁体字・拼音で載っており、漢詩の「韻」の実態が一目で判ります。
 ネットで是だけ調べるのに20分掛かりました。脳味噌の代わりに豆腐が詰まっている所為です。是より詳しく調べるには図書館に行った方が便利で早いと思えます。
 改めて、柴田天馬の博覧強記に感心しました。斯ういう人の御陰で、古今東西の名作が読めるんですから、感謝せねばと思います。