一人前

  日本人の平均寿命は奈良時代20歳、江戸時代30歳、明治40才、昭和50歳、昭和戦後70歳、平成80歳という見方が有ります。
 「15歳元服」は奈良時代に始まったそうです。平均年齢だけを標準に考えれば、今は80×3/4=60となります。真逆(まさか)!!! でも、50代を親掛かりで生活する人も結構居るらしい現在、強ち絶対否定とは言えないかも・・・
 極論は別にしても、大昔に比べれば現代人が社会に適応して一人前に「稼げる」様に成るには昔に比べて格段に多くの時間を要するのは事実でしょう。あのアシモフも、19世紀は科学者にとって実に幸せな時代だったと言っています。今では、其頃の博物学は思いも依らない学問で、早い話、例えば極度に専門化が進んだ現代の医療で一人の医師に昔流の「全科診療」を望むのは不可能です。其点、日本の医師は建前にしろ、一度免許を取れば事実上医療全科の生涯免許となるのは現実離れしていますね。