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麻疹

最近、麻疹の話題が続いて、例の爺さんの思い出話です。

 物心付いたのが何歳かは能く覚えていないが、幼時の記憶で一番古いのは麻疹に罹った事。目脂で目を塞がれた侭で部屋の中を這い回っていた。硼酸水で濡らした脱脂綿で日に何回か目を拭って貰うのが日課だった。
 其頃は富山の薬売りがウチにも通って居た。トランク一つに色々な薬を入れ、子供用の土産に紫色の目立つ四角い紙風船を必ず携行して居り、生憎訪問時に子供が家に居なくとも、幾つか呉れた。家に置いてある引き出し式の赤い箱には風邪薬、傷薬を主として何種類かの薬が常備されて居た。薬包紙の折り方は此頃に覚えた。今の富山の薬売りはインターネットにも店開きして居る。
 後に平成天皇が20歳を過ぎて麻疹に罹ったと聞き、流石に皇族の衛生状態は良いと語り合ったものだが、成人してからの麻疹は重症に成り易いのも知っていたので少々心配した。平成まで歴代の天皇はお毒味の後の冷めた飯しか喰わないから猫舌だと聞いたが本当だろうか。熱粥を食うのが生き甲斐の関西人が聞いたら何と言うか。