2016-10-21 情感 紅毛に幾つ解るかな朝顔や 釣瓶取られて 貰い水 加賀千代女やれ打つな蠅が手を摺る足を摺る 一茶街道をキチキチと飛ぶバッタ哉 村上鬼城行水の捨て所無し虫の声 上島鬼貫小春日や 石を噛み居る赤とんぼ 村上鬼城幾山河越え去り行かば寂しさの果てなん国ぞ今日も旅行く若山牧水白鳥(しらとり)は悲しからずや 空の青 海の碧にも染まず漂う若山牧水花の色は移りにけりな徒に我が身世に古る眺めせし間に小野小町久方の光のどけき春の日に静心無く花の散るらむ紀友則