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家庭風呂死


 居間から寒い脱衣所に移動して服を脱ぐと、寒さの刺激で血圧が急激に上がり、心筋梗塞脳卒中の引き金になる。また、寒い浴室に入って熱い湯に浸かると、今度は血管が拡張して血圧が急激に下がる。

 東京都健康長寿医療センターの調査によると、入浴後6分で30~90mmHgも血圧が下がる事があり、其場合、湯船で目眩を起こして転倒したり、失神して溺死したりする危険が有る。2011年、同センターが全国の消防機関に調査した搬送者数を基に推計したヒートショックによる死者数は年間1万7000人。同年の交通事故死者数(4611人)の4倍近くになるという。此うち、65歳以上の高齢者は1万4000人とみられる。年間では1月が最も多く、最も少ない8月の10,7倍にも上る。

簡単に出来る予防法は

1.脱衣所に暖房器具を置くなどして、居室との温度差を少なくする。
2.バスタブに湯を張るときは、高い位置に設置したシャワーから注ぐと浴室全体を温められる。
3.温度設定はぬるめの41℃以下に。
4.入浴前に湯船のふたを開けたり、床や壁に熱いシャワーをあてたりして浴室の温度を上げる。
5.湯船に入る前、末端の手足から体の中心部へと順に掛け湯をする。
6.湯に浸かる時間はほんのり汗ばむ程度に。長湯をし過ぎない。
7.湯船から出る際は、ゆっくりと立ち上がる。
8.食後1時間以内や飲酒後は血圧が下がり易いので入浴を控える。
9.入浴の前後に必ずコップ1杯程度の水分を補給する。

 2014年に住環境の専門家による「寒暖差リスク予防委員会」が行ったアンケートによると、全体の約半数が「ヒートショックを知っている」ものの「自宅では意識していない」と答えた人が6割に上る。高齢者や生活習慣病を持つ人にとって、冬の入浴は危険と隣り合わせだということを忘れてはいけない。

(文=編集部)http://healthpress.jp/2015/01/4-1.html