殺人と英雄

 1997年、筑紫哲也が、知識人と高校生をTV局のスタジオに多数集めて「ぼくたちの戦争'97」と題したディスカッションを行いました。大江健三郎とか柳美里だとか、錚々たるメンバーが、其処に居ました。一人の若者が「なぜ人を殺してはいけないのですか?」と尋ねました。其処に居た誰も、まともに答えらませんでした。

 チャップリンの「一人殺せば殺人者で百万人殺せば英雄となる」という有名な言葉はトリッキーです。
 1949年8月22日のジュネーブ条約からは、敵の戦闘員100人殺せば英雄ですが、敵の非戦闘員を1人でも殺すことは犯罪です。ですから、此条約以前のヒロシマナガサキを含む戦略爆撃は無罪と成ります (?)。

 戦勝者は常に勝手を言い、通る事が多い様ですね。
日本は敗戦のショックから未だ回復していない様です。ユダヤ王国の悲哀を味わう前に手立てを尽くす必要が有るとの意見が強く成りつつある様です。