AID出産

 前にも書きましたが、Aの精子とBの卵子を受精させてC(代理母)の子宮で育て、生まれたDをEとF夫婦の子として籍に入れる。倫理の問題を措くならば、技術的には可能。ABが既婚夫婦でAの無精子症故にBの卵子にA以外の精子で受精させて出産に至った例は、日本では1943年の慶大での成功が最初とされます。
 最近はLGBTの扱いから、それらの夫婦関係を認める国も増え、AID出産の問題はややこしさが増えています。

 技術的に可能としても問題は山積で
代理母がDの引き渡しを拒否したり、引渡料を請求する。
②AB乃至EFがDの先天性疾患を理由に引き取りを拒否する。
③外国人が代理母の場合、DをAB乃至EFの戸籍に入れる為には国に依って手続きや難
 度が異なり、地方の裁判所などの判断がまちまち等で、各所で混乱が起きている。
④Dが長ずるに及んで、実親の所在を知りたいとする例が増えているが、何故か、大
  ニュースにはならない、など。

 結果的に総経費が安く、安全度も高い国に頼る場合が多くなり、代理出産市場は、その時々の状況の影響を受けて世界中を転々として行く様です。