カプセル内視鏡検査


https://medicaldoc.jp/endoscope-inspection-cost/#4-2 から

4、カプセル内視鏡検査

カプセル内視鏡検査は21世紀になってから登場した内視鏡検査で、飲みこむだけで小腸や大腸の中を観察することが出来る検査です。患者への負担が軽いことで注目されています。
検査内容と検査時間

カプセル内視鏡検査は、便が黒くなるなど消化管から出血があり、上部消化管や大腸の内視鏡検査でも原因が判らない方に対して行われる検査です。従って、最初からカプセル内視鏡検査が行われる訳ではありません。

日本消化器内視鏡学会では、小腸と大腸のカプセル内視鏡検査について、それぞれ以下の通り説明されています。

薬のカプセルよりも少し大きなカプセル内視鏡(長さ26mm、幅11mm)を飲んだのち、カプセルが消化管の動きによって徐々に進みながら、1秒間に2枚ずつ撮影していきます。7~8時間にわたり計5万~5万5000枚の画像を撮影し、腰に取り付けたレコーダーに記録します。これをあとでコンピューターで動画として解析します。
引用:日本消化器内視鏡学会

小腸カプセルは画像を撮影するレンズが1か所ですが、大腸用のカプセル内視鏡は画像を撮影するレンズが両方向に2か所あり、大きさは長さ31mm、幅11mmです。カプセルが進むスピードに合わせて、ゆっくり進む場合には両方向のレンズで1秒間に4枚撮影し、速く進む場合には35枚撮影します。以前に大腸内視鏡検査の挿入が困難な患者さんやおなかの手術歴があり、挿入困難が予想される患者さんが適応となります。
引用:日本消化器内視鏡学会

検査を受ける際は予め胃や腸の中を空にする必要が有ります。そのため、前日の夕食を何時までに取るべきかが予め指定されますので、必ず守りましょう。その後に飲食出来るものは水だけとなります。大腸カプセル内視鏡検査の場合は、事前に下剤を飲む場合も有ります。

小腸カプセル内視鏡検査の場合は、朝に病院でカプセルを飲みます。又、カプセルが撮影した写真を記録するために、レコーダーを腰に着けて夕方まで8時間着けたままにしておきます。検査後2時間経過したら水を飲むことが出来、4時間経過後からは食事を取ることが出来ます。夕方、病院でレコーダーを回収し検査が完了します。

大腸カプセル内視鏡検査の場合は、朝下剤を飲んだ後、2時間後にカプセルを飲みます。

又、カプセルが撮影した写真を記録するために、レコーダーを腰に着けて2時間ほど着けたままにしておきます。排便時にカプセルが排出されたことを確認し、検査が完了します。
検査費用はどれくらい必要?

医療機関によって多少異なりますが、3割負担の場合は小腸検査で約30,000円、大腸検査では約35,000円の負担となります。高いと思われる方も居られるかも知れません。これは、カプセル内視鏡そのものの費用が7~8万円と高価なためです。このため、検査費用を大きく押し上げる原因となっています。