猟師

 銃の所持規制は厳しく、長年銃猟に携わってきたベテランハンターの中にすら、其厳しさにネを上げて銃を手放す人が増えている。
 此30年間で猟師の数は半減以上、中でも銃猟に関わる人の減少が際立っている。
 これと比例して増えているのが鳥獣による農作物への被害で、其金額は毎年200億円以上。被害の大きさに営農を諦める人が現れた地域も出て来ている。

 現在では毛皮や剥製の需要が殆どない。高い加工賃を払っても売れないから、熊や鹿の毛皮は殆ど山に捨てられている。
 以前はシカ一頭に付き3千円程度の金額だったので猟師達は真面目にシカを捕ろうとはしなかった。それが最近は大幅に増額されつつある。高いのは一頭につき1.5万円出す所もあるのだ。今迄シカに見向きもしなかった猟師迄がシカを獲り始めている。
 然し、殺すだけで後は山に打ち捨てているケースもある。こうしてシカの数が激減した地区が実際にある。シカを大事な食材と考える猟師は怒り心頭だ。「あいつ等はただ金が欲しい丈で滅茶苦茶に罠を仕掛ける。他人の山でもお構い無しだ。それに犬が掛かったりして大変なんだ」
 地域を守るための駆除行政が、補助金の高額化に依って地域に軋轢を生んでいるのは残念だ。(http://blog.takarajima.tkj.jp/archives/1899073.html より)