給食に異物

給食に異物、同じ業者が過去にも5件…公表せず
2017年7月11日9時44分
 北海道岩見沢市の小中学校の給食で米飯にカビや細菌など異物が混入していた問題で、2011~15年にも米飯やパンに計5件、異物の混入があったことが10日、わかった。
 調理したのは今回と同じ市内の委託業者だったといい、健康被害はなかった。だが、市教委は事態を公表せず、この業者の給食への供給も停止しなかった。
 11年11月~12年1月、小学校2校と中学校1校の給食の米飯に黒色の異物が見つかった。市教委は分析を行うように要請したが、業者は対応を取らず、具体的な異物の内容は不明のままだった。さらに異物が見つかったのは15年5月。中学校1校で給食の米飯に黒色の異物が見つかり、この時は業者が検査機関に分析を依頼し、異物について「カビを主体とするもの」とする内容の報告書を作ったが、市教委に提出しなかったという。
 その後、同年9月に給食のパンの中から黒色の異物が見つかり、業者が検査機関に分析を依頼。異物について「カビやでんぷんを主体とするもの」とする内容の報告書を市教委に提出したが、市教委の課長級でとどまり、教育長に知らせていなかったとしている。
 市教委の山下修・教育部長は「当時の公表基準が明確ではなかった」と理由を説明。業者への指導を徹底せず、教育長に報告しなかったことについては「適切な対応ではなく、責任感が欠如していた。今後は『発生』から『結果』までを教育長に報告することを徹底したい」と語った。
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