ビル街の蜜蜂

 養蜂関係者に依ると、ミツバチにとって都心は快適な環境なのだそうだ。農村部に比べ農薬の影響が少なく、公園や街路樹などの緑も豊富。ビル屋上にミツバチの巣箱を置く都市養蜂は年々広がり、福岡市・天神のデパートでも地上55mの屋上で実践中だ。

 …との記事を福岡都市圏版に掲載した所、読んだ知人の息子曰く「でも、そんな高さまで蜜を運ぶハチは大変なんじゃないの」。そうかも知れない。そもそも都心が「快適」というのも、農村部を住み難い環境にした人間の勝手な解釈だろう。

 養蜂の歴史は古く、1万年前のものとされるスペインの洞窟壁画に採蜜の様子が描かれている。天神のデパートで巣箱を管理する女性社員は虫が苦手だったが、今は近くの公園でミツバチを見掛けると「ウチの子かも」と愛しく成るそうだ。ビル街を飛び回るミツバチの羽音が、人と自然との関係を考える切っ掛けになれば良い。 (山本敦文)
=2017/07/24付 西日本新聞朝刊=
http://news.livedoor.com/article/detail/13377113/

 日本橋三越本店新館屋上に「日本橋みつばち倶楽部」
 東京都中央区銀座3丁目の銀座紙パルプ会館屋上では2006年3月から養蜂開始。
 25日、宇都宮市本町の県本町合同ビル屋上に巣箱設置。
 2010年5月にサッポロ・ミツバチ・プロジェクト実行委員会が活動開始。
 2006年からスタートした「銀座ミツバチプロジェクト」。銀座のビル屋上3箇所に養蜂所を持ち、年合計で約1トンのハチミツを収穫。・・・・・