ウチダザリガニ

 今でこそ有害動物とされているウチダザリガニは、1926(昭和元)年に農林省水産局が食用を目的に実施した「優良水族移植」により北海道摩周湖に移入され養殖に成功し、その後、1930年にかけて計5回輸入され、1都1道1府21県の水産試験場に配布されたのが繁殖の始まりです。

 それなのに、北海道では日本固有種である在来種のニホンザリガニの生息域と競合して圧倒してるとの理由で、洞爺湖ではボランティアダイバーの協力によって本格的な駆除を展開し、平成22年には年間10万匹を捕獲しました。洞爺湖での駆除はその場で体を千切って廃棄するルールなので、教育上問題が有ると論争になりました。

 例の爺さんは少年時代の一時、炭鉱町に暮らしてました。山奥の襞を縫う、幅2mに満たない清流をポンプアップして山襞の稜線に密集してた炭鉱住宅の水源にしてました。其清流には体調6cm前後の日本ザリガニが生息しており、空き缶で茹でてお八つにしていたそうです。

 此5月には、阿寒湖畔のカフェがパスタのメニューに追加したり、数年来、美幌高校で肥料テストをしたり、積極的な利用法が北海道で徐々に広まっています。