木陰

 筑波大学計算科学研究センターが昨年度多治見市での現地調査結果で暑気緩和にはミストより木陰が有効と報告しました。
 北海道の夏は気温の割に爽やか感が強いので本州の人に評判です。で、大陸性気候の経験が有る、先達て豚の話を聞いた人に例の爺さんが其辺りの話を聞きました。
 「私は小学校時代を満州で過ごしましたが、其頃、真夏の雲一つ無い日に玄関から日向に出ると、強い陽射しで頭にガンと叩かれた様なショックを感じ、少し遊び回ると猛烈に汗が噴き出たものです。近くの日陰に入ると、見る間に汗が引き寒気がする程に体が冷え、嚔が出る事も有りました。街では、満人が荷車に、上に蓋をし、下に水栓の付いた大きな素焼きの甕を載せ、冷水を売り歩いていました。氷で冷やしたのかと思える程に冷たい水でした。此様な経験も、当地で夏の湿度が低かった所為でしょう」
 梅雨の夏に爽快な北海道を堪能出来るのも、矢張り、湿度の関係なのでしょうね。