エッフェル塔

 フランス革命100周年を記念し、パリでの第4回万国博覧会の為に建造された1889年3月竣工のエッフェル塔は、リベット250万個、錬鉄部品1万8千個で構成される1万百トンの鉄構造を4本の支柱が 支えています。
 放送用アンテナを含む高さ 324m,設計は A.G.エッフェル。鉄骨のみを組み立てたトラス構造は力学解析に基づく合理的な形態と,それを支える圧延鋼技術の完成など,当時の建築技術の最高水準を示し,単純明快な近代建築の美的表現の先駆を成したフォルムの美しさは「用の美」を発しています。
 万国博覧会の開催日に合わせ、職人150人で2年2ヵ月という驚異的に短い建設期間に造られたと言います。工事に当たり1人の犠牲者も出しませんでした。
 塗料の総重量50トン、7年毎の塗り替え作業には40万人時の工数を要します。

 高さ57.6m、115.7m、276.1mの3ヵ所に展望台が設けられ、第2展望台までは階段で上れます。現在稼動している水圧式エレベーターは当時の構造をそのまま残しています。
 完成当時は賛否両論でしたが、今ではパリを代表するシンボルと成り、年間約700万人の見学者が塔からパリを一望してます。

 京都タワーも、建設当初から、古都である京都にこのような建造物が必要なのかについて賛否が分かれました (2016年1月18日所載)。